SR/PA導入事例
サウンドアクション様導入事例(2010年6月取材)
今回、CONEQの導入事例として、APEQ-2proをSR/PAスピーカ補正用に導入され
ました、サウンドアクション様にて取材を行いました。
APEQ-2proに対するコメント
今回は、APEQ-2proの導入をご担当された、有限会社サウンドアクション代表取締役の
木村聰仁様にお話を伺いました。
APEQ-2proを導入されて半年ほど経つと思いますが、ご使用されてのご感想はいかがですか?
少し古いスピーカを使ったり、トランペットスピーカを使ったり、ある意味音が完成し
きれていないスピーカでAPEQを使うと音が格段に変わりますね。
今のスピーカに関しても、音場によってもアンプとの組み合わせによっても音が変わり
ます。そこでまず社内で話をしたのが、「スピーカのフラットをまずAPEQで確立する」
という事です。そのうえで音場のフラットをとろうという事です。そういった意味合い
で他の音場測定/補正ソフトと一緒に使うという事も頻繁に行っています。ただ、APEQ
だけである程度出来上がってしまって、あとは若干の調整のみで終わってしまい、
音場測定を行わないで済むケースも出てきました。
あとは、低域のスピードが格段に上がりましたね。もたつきが無いので、非常にスト
レートに低音が飛んできます。スピーカの口径が大きくなればなるほどレスポンスが悪
くなり、スピード感が無くなってしまうのですが、APEQを使うと全くそういった感じ
がありません。非常に低域がタイトになりました。
APEQ-2proはコーンの動きでいうと加速を制御していますので、立ち上がりが非常に速く
なるというのは1つの利点として実際にあります。その他は何かお気づきになられた点
はございますか?
グラフィックEQでハウリングが起きないようにあるポイントを下げたりといった事は
従来でもできたのですが、APEQはそれ以上の事をやってくれます。音の芯を無くすこ
ともなく、位相も狂わさずに補正をしてくれるので、もの凄く作業が楽です。スタート
ラインが全く違いますから。
APEQを使っていて、非常にいいところを見つけたのですが、まずf特的に突き出した所
が無いので、とにかくハウリングが起きないです。ピークをAPEQで無くす事によって
ハウリングマージンを10dBという感じで、ものすごく広くとることができます。グラ
フィックEQでハウリングが起きないようにあるポイントを下げたりといった事は従来
でもできたのですが、APEQはそれ以上の事をやってくれます。音の芯を無くすことも
なく、位相も狂わさずに補正をしてくれるので、もの凄く作業が楽です。スタートラ
インが全く違いますから。
また、ピークを無くすという事はスピーカユニットにも優しいと思います。この補正
を4096バンドで行っているというのも一つ大きな特長かと思いますが、4096バンドと
いうのは従来のイコライザでは絶対に出来なかった領域ですね。グライコ100台以上の
威力ですから。しかもそれをグラフではっきりと確認する事ができる。私達音響屋は
職業柄、最終的には結局自分の耳を信じて音づくりをするのですが、ここまではっきり
と詳細に目視確認ができると、非常に面白くなりますね。
そうしますと作業が非常にやりやすくなりましたか?
そうですね、極端な話スピーカを背負っても全く問題ないですし、前にやった現場では
ラインアレーを吊って、インフィルをステージ上に置くのですが、インフィルの真横
にMCがいるという設定がありました。そこで大音量で鳴らすのですが、それでも全く
ハウリングがおきませんでした。
従来ではその状況でハウリングが起きていたんですか?
そうです。今まではこういう状況ではMCの方に少しずれて頂いて、ハウリングを防ぐと
いう対策をとっていました。それが今ではMCが話しながら左手で、例えばNEXOのPS15
といったインフィルを触れる位の距離でも全く問題が無くなりました。これは非常に大
きなメリットです。
あと、これはもしかしたらAPEQの狙っている効果から少し外れるかもしれませんが、
スピーカの裏鳴りが減りました。ですので、かぶり込み等が凄く少なくなりました。
ハウリングが無くなり裏鳴りが減ると、かなりの制限が無くなるので非常にやりやすい
ですね。ビジュアル的な面を優先する現場では、どうしてもスピーカを前面に置けず、
極端な現場ではMCの真後ろに設置される事もありますので。
サウンドアクション様の機材倉庫
ところで御社ではトランペットスピーカにAPEQをご使用されるケースがあるとお聞き
していますが・・・
現在トランペットスピーカを使用する現場は1カ月に1回有るかといった程度ですが、
トランペットスピーカを使用する現場には絶対にAPEQを持って行きます。
トランペットスピーカにAPEQを使用すると、PA関係者ではない一般の方でも「あの
トランペットの音いいですね」と言われます。この間も「何をやったらこんな音になる
のか?」と聞かれました。音響屋がここに気づくのは驚かないのですが、音のプロでは
ない一般の方から言われるので、これは相当凄いものだと思います。劇的に変わってい
る証拠ですよね。
トランペットでAPEQを使用する時も、マイクの特性ですとか音場、話す方の声質を
考慮して一応保険としてグライコを後ろに置くのですが、実際グライコを操作したのは
多くて2~3ポイントでした。あとはやはりトランペットでもハウリングが全く起きませ
んね。
トランペットスピーカの補正例。緑線が補正前、白線が補正後の音響パワー周波数特性
これまで実際の現場でAPEQを使われた代表的な例をお教え頂けますか?
CEATEC JAPAN2009の某ブースの音響を担当した時にAPEQを導入しました。この
クライアントは何年もやらせて頂いている企業なのですが、今回は「メインステージの
前にいる来場者の方々には大きくはっきりと音を聞かせたいが、メインステージ横の
コーナーだけはデモをやっているのでできるだけ静かな状態にしたい」という要望を頂
きました。かなり難しい課題でしたが、これもアレーの選択プラスCONEQの補正技術
の融合で成し遂げることができ、クライアントの評価も大絶賛で非常に高かったです。
高域の補正の威力ももちろんなのですが、やはり一番驚いたのはLow箱のスピード感で
すね。今まではVTRの映像と音声のリップシンクに高域のみを見てきたのですが、
APEQを入れてからはLowもずれることが無くちゃんとついてくる様になりました。
そして全くハウリングが起きない。
次にAPEQが威力を発揮したのが、某ゴルフイベントですね。あれは去年1年間の中で
一番難しい現場でした。この現場はゴルフのプレーをしている最中にその実況をリアル
タイムでギャラリーにスピーカで聞かせるという内容だったのですが、まず電源が取れ
ない、スピーカが付けられない、その状況下で「どうやって?」という難題が最初から
ありました。実況される方はゴルファーなのでマイクを持てない。そうすると必然的に
ピンマイクしか選択肢が無いんですね。ピンマイクでプレスの方々数百人にまず音声を
届けなければならない。あとはギャラリーの方々ですね。ご存知の通りゴルフはギャラ
リーが常に同じ場所にいるわけではなく移動をする。その移動時にも音声を伝え続けな
ければならないのですが、全員に音声を届けようとするともの凄い距離幅になります。
この時点で普通のリスニングスピーカーが候補から消えました。そこで選択したのが
トランペットスピーカでした。ただ、ピンマイクの音をトランペットスピーカで聴かせ
るといのは、非常に難しい事が予想されました。そこで登場したのがAPEQです。これ
が大ヒットでした。しっかりと遠くまで聞かせることができ、かつハウリングが起こら
ない。こちらもAPEQを使って大成功でした。
最後にAPEQに対するご要望等がございましたら・・・
最近全体構成で、メインL/R、インフィルL/R、アウトフィルL/R、後は返しのモニ
ターでフットがあったりという場面が多いのですが、やっぱり8chモデルがいつか出る
といいねと社内で話しています。
今夏ようやく8chモデルのAPEQ-8proDIOが発売されますので、是非ご期待頂ければと
思います。
インタビューにお答え頂いた有限会社サウンドアクション代表取締役 木村聰仁様
サウンドアクション様のホームページは こちら...